October 15, 2012

撮影日誌『竹林で逢いましょう』

いよいよ撮影前半戦、最終日!(まぎらわしい)

庄内映画村の撮影を終え、近隣の宿坊に泊まった次の日の朝、事件は起こりました。
まさかの全員寝坊!映画村で無茶し過ぎたんや!
きっと緊張の糸が切れちゃったんですね。
本来洒落にならない事態なのですが、全員寝坊なので、誰も怒れません。
こりゃ笑うしかありません。
慌てて全員を叩き起こし、急いで山形から栃木へ移動します。

急ぎながらも安全運転。到着したロケ地は栃木県「若山農場」。
360度見渡す限りの竹林に囲まれて、何とかオンタイムで撮影スタートできました。
寝坊した分、よく眠れたのでしょう。スタッフみんな元気!これは良い寝坊!

この日に撮影したのは、物語前半で主人公のターニングポイントになるシーンです。
延々と続く竹林の世界で、仁光が行き逢ったのは一体何者なのか…。ゴゴゴゴゴ…。

撮影は夜まで続き、ようやく9日間におよぶ撮影前半戦が終了。
めちゃくちゃ大変でしたが、まだまだ折り返し地点。
これからも庭月野組の受難は続きますが、今はただ好きなだけ眠りたい…。

October 14, 2012

撮影日誌『映画村は眠らない』

午前1時!庄内映画村、3日目の撮影がスタートしました!
前日の雨で遅れた分を取り戻すための強行軍です。
スタッフ・キャストが十分な休息を確保できないという事態は、本来あってはならないこと。決して褒められたことではありません。
できるだけ休息がとれるローテーションを模索しつつ、まずは撮影現場「山間集落エリア」の「てっぺんの家」に向かいます。

「てっぺんの家」は、その名の通り庄内映画村でも一番標高の高いところにあります。
なんと、3日目にして、ようやく出演となる方が3名も!(大変お待たせしました…)
終盤に訪れる村の「村長(むらおさ)」役の萩原正道さん!出演者の中では最高齢!
そしてその村の未亡人「おせん」役の原崎朋子さん!薄幸で疲れ切った未亡人を演じます!
最後に、浪人「勘蔵」役の岩橋秀高さん!主演に次ぐキーパーソンのひとりです!

10月とは言え、山形の奥地は極寒!
石油ストーブや待機中の毛布など、対策も大変!
夢中で撮影しているうちにいつの間にか太陽が昇っていました。
え、もう朝?じゃなくて昼!?みたいな。

庭月野組の長い一日はまだまだこれから!移動しつつ次々と撮影をこなしていきます。
振り返ると一日でこんなに撮ったの!?ってくらい撮ってますね。
なんせ庄内映画村最終日なのです。ここ以外でも撮れるシーンは全部後回しにして、
ここでしか撮れないシーンを確実に収めていきます。
ラストスパートは、内トラ(スタッフがエキストラ出演すること)などでスタッフ総出の大騒ぎ!
めちゃくちゃ大変だったけど、めちゃくちゃ楽しかったですね!

そんなこんなで庄内映画村の撮影が終了したのは夜6時。
スタッフ・キャスト全員の安堵の表情は忘れられません。
きっとたくさんの名シーンが生まれたことでしょう。皆さんお疲れ様でした。

後に撮影が控えてない夕食は初めてでしたね。
たまにはキャストやスタッフでゆっくり談笑したいところですが、監督ずっと寝てました。
こんな時でも、主演の辻岡さんは美女に囲まれてキメ顔!さすがですね。
夕食後は映画村から完全撤収!宿坊に泊まって、明日は栃木に向かいます!

October 13, 2012

撮影日誌『雨ニモマケズ』

ハイ、雨ー。雨降ったー。超なえるー。
庄内映画村2日目は、夜明け前から降り続く豪雨により波乱の幕開けとなりました。

雨が降ったら、室内シーンを撮ればいいじゃない。
ということでプランB、室内シーンを片っ端から前倒しての撮影スタートです。
まずは僧侶たちが朝餉(あさげ)の支度をするシーンから。

照明班が朝日を作り、助監督が消え物(料理)とかまどの火を準備します。
僧侶パートが終わると次は元気な女性キャストたちの撮影。
午後には雨もあがって、虹まで見えました。さあ外に出ましょう。

続いては数少ない主人公抜きのシーン。
出ずっぱりの辻岡さんには一旦お休み頂いて、僧侶VS女衆のガチバトル!
段取りが難しくピリピリした場面もあり、皆さん真剣な表情。
なのに非常にコミカルで勢いのあるシーンが撮れました。
難しい顔をしていた監督もカットをかける頃には満面の笑顔!
これにて僧侶の皆さんはオールアップ!
加藤貴広さん、村上仁史さん、岩佐裕一郎さん、敦賀亮太さん、佐藤裕一郎さん、
お疲れ様でした!

夕食時にオールアップした僧侶役の皆さんにお花を渡して記念撮影。
(本日オールアップできなかった女性陣にもフライングでお花を渡すという珍事も…)
まるでクランクアップしたみたいな雰囲気ですが、撮影は明日も続きます!
明日というか、この後すぐまた撮影です!

一部キャスト・スタッフを温泉に送り出し、残ったメンバーは温泉返上でナイトシーン撮影!
夜の森で坐禅をするシーンなのですが、
スタッフがあーでもないこーでもないと言っている間も主演の辻岡さんはひたすら坐禅。
役者魂で悟りまで開きそうな勢いでしたね。
ここまで撮って、ようやく本日撮影終了。

さて、明日は何時からでしょう?

October 12, 2012

撮影日誌『庄内映画村!』

東京から車で8時間、山形県「庄内映画村」にて、いよいよ主要シーンの撮影が始まりました。
初日のメインとなったのは、最も大人数で行う宿場町のシーンです。

思わずニヤニヤしてしまうほど、どこからどう見ても時代劇でしょう?
今日から衣装班は大忙し!キャストとエキストラ総勢30名弱の着付け&髷結いを、
夜明け前から昼過ぎまで、ぶっ続けで行います。(髷結いはすごく時間がかかるのです)
これだけの衣装もよく準備したなぁ…。初日の功労賞は間違いなく衣装班ですね。

さらに、本日は女性が主役の日!主演を脅かすほど女性のエネルギーに溢れた現場でした。

町娘を演じる有元由妃乃さん、堺宏美さん、鈴平ナオさん、水希千里さん。
女房を演じる、西本桃さん、深月ユリアさん、池永杏子さん。
その他、庄内映画村のエキストラの方々。
たくさんの女性が一丸となって主人公・仁光に迫ります。ちなみに馬も女の子。
本日ばかりは主演もたじたじ!

ヌードシーンなど極秘カットの他にも面白いシーンがいっぱい撮れました。
しかし慣れない映画村撮影、今日はけっこう撮りこぼしも…。
明日取り戻せるといいのですが…。明日は雨なんですが…。

October 10, 2012

撮影日誌『秋の坊主づくし』

撮影4日目も坊主だらけの撮影です。
昨日の長寿寺では主にお寺の「本堂」のシーンを撮りましたが、
今日は僧たちが休む「庫裏(くり)」や食事をする「食堂(じきどう)」のシーンを撮影しました。
仏前ではないため、少々人間らしい演技が増えます。煩悩の陰もチラホラ。
本日、早くも「妙光和尚」役の志戸晴一さんがオールアップ。
オファーからオールアップまでが3日という奇跡のスピード出演でしたが、
大変気持ち良く重要な役割を演じて頂きました。和尚、お疲れ様でした!

連日の撮影にスタッフの疲労もピークに達しつつあり、徐々にミスも増えてきます。
場所は茨城県古河市にある民家園。重要文化財で撮影させて頂いたのですが、
撮影が深夜に及んだということもあり、現状復帰が徹底出来ておらず、お叱りを受ける結果となってしまいました。他の制作者にも迷惑をかける、映画制作者にあるまじき行為で、大変反省しております。今後は一層徹底していきたいと思います。申し訳ありませんでした。

明日はいよいよ山形「庄内映画村」への移動日。
監督・カメラマン&助手・照明技師の4人は下見も兼ねて夜のうちに山形へ出発します!

October 9, 2012

撮影日誌『秋の坊主祭り』

さあ奥さん、始まりますよ!
撮影3日目『秋の坊主祭り』開幕です!
非常に珍しい「お寺のレンタルスタジオ」、アトリエミカミさんが管理する長寿寺での撮影でした。
主演の仁光(辻岡さん)、兄弟子たち(加藤さん、村上さん、岩佐さん)に加え、
新たに兄弟子「阿厳」役の敦賀亮太さん、「吽海」役の佐藤裕一郎さん、
そしてこの修行僧を束ねる和尚、「妙光」役の志戸晴一さんにご出演頂きました。
「妙光」役は前もって決まっていた方が急遽出られなくなったため、慌てて他の方を探すはめに。
そして志戸さんの出演が決まったのはなんと撮影前日!
ギリギリのキャスティング!エキサイティング!

ロケ2連チャンの後のスタジオ撮影にスタッフはどこか余裕顔。
やっぱり同じ場所で(比較的)計画通りに撮影できるスタジオ撮影はいいですね。
待機中の坊主たちは墓場の横でバカンス状態!何だかとっても楽しそうです。
大掛かりな合成素材の撮影もありました。上手く撮れたかな?

October 8, 2012

撮影日誌『滝行ヤバイ』

撮影2日目は、南足柄市にある「夕日の滝」での撮影でした。
ここでは主人公であるお坊さん「仁光」の滝行のシーンを撮影する予定だったのですが、自然の脅威が容赦なくスタッフとキャストを襲ったのです。 それはまさに大自然との戦い!
機材を抱えて冷たい水の中を潜行していく撮影部!
煙る滝壺をライトで包囲していく照明部!
響き渡る轟音に負けずガンマイクを構える録音部!
スタンドインで大瀑布の藻屑と消える制作&助監督!
舞い上がる霧に煽られながらも魂の表現で魅せる役者たち!
重く冷たい滝に打たれ、持っていかれかけた主演・辻岡正人!
そして岩の上からメガホンで指示を飛ばすだけの監督!(皆ホントにごめんね!)

ロケハン時に念入りなシミュレーションを行ったのですが、どうやら前日に雨が降って滝が増水していたらしく、想定以上に大変な撮影になってしまいました。
少々重要なシーンなので、ここのスチールは多く出せませんが、とにかく壮絶な絵が撮れました。
その後スタッフ・キャストは温泉で温まりサービスエリアで仲良く夕食。
徐々に苛酷さを増していく撮影、風邪ひいてませんように!

October 7, 2012

撮影日誌『受難の始まり』

映画『仁光の受難』、ついに本日クランクインしました! 
主演・辻岡正人さんの凛々しい立ち姿で始まったクランクイン。 この日は朝からあいにくの雨模様でしたが、いくつかのシーンを雨のシーンに変更して撮影。
それぞれのスタッフ・キャストが庭月野組での感触を手探りで掴んでいきます。
出演者は「仁光」を演じる主演・辻岡さんの他に、仁光の兄弟子である「常明」役の加藤貴広さん、「托陽」役の村上仁史さん、「照念」役の岩佐裕一郎さん、町娘「おひさ」役の有元由妃乃さん。
監督や衣装班の努力の結晶、作り込んだ僧衣や自毛の髪結いが良い感じです。 もうどこからどう見ても時代劇ですね!
監督を含め時代劇初体験のスタッフが多く、映画撮影自体が初体験のスタッフもいるので、 皆口々に「おお、時代劇だ…」「すげー、時代劇撮ってるよ」と漏らしていました。
まだまだ撮影前半戦「魔の9日間」の1日目、それぞれの顔に余裕が窺えます。
この和やかな現場もすぐに悲惨な地獄と化すんだろうなぁと思いつつ、本日のレポートはこの辺で。